ニュース速報
フォーリー、バーミンガム・レップの初シーズンでミュージカルとドラマを公開
掲載日
2020年3月9日
作成者
markludmon
演出家ショーン・フォーリーが、バーミンガム・レップ初のフルシーズンについてマーク・ラドモンに語る
ブロードウェイの大ヒット・ミュージカル『サムシング・ロッテン!』のUKプレミアが、ショーン・フォーリーがバーミンガム・レップ(Birmingham Rep)の芸術監督として初めて手がけるフルシーズンに向け、本日発表された新作ラッシュの目玉のひとつとなる。
さらに、パトリック・マッケイブの受賞歴あるアイルランド小説『プルートで朝食を』を原作にした新作ミュージカル(フラ・フィー出演)と、ロリータ・チャクラバルティの新作戯曲『Calmer』、そして俳優エイドリアン・レスターが演出を務める新作もラインナップされる。
ロリータ・チャクラバルティとエイドリアン・レスター
これらは、フォーリーが昨夏に就任して以来まとめ上げたプログラムの一部で、9月以降にザ・レップで上演される新作・ツアー公演群に加わる。対象となるのは、825席のメインハウス、300席のスタジオ、150席の「The Door」の3空間だ。
「芸術的野心をもった大衆演劇」を目指すとするフォーリーは、劇場の3つの空間が、人気コメディやミュージカル、古典劇に新作戯曲を織り交ぜつつ、キャリア初期の新進アーティストや小規模ツアー作品を迎えるチャンスになると語る。「人が楽しんで観に来てくれる作品を上演したい。人とつながる演劇をやりたいんです。」
またこのシーズンは、現在その地域で活動する人々だけでなく、バーミンガム生まれのレスターのように外へ羽ばたいたアーティストも含め、地域ゆかりの才能を称えるというザ・レップの目標を反映しているとも述べた。
バーミンガム・レップ外観
バーミンガムは英国の都市の中でも最も多様性の高い人口構成を持つと指摘し、彼はこう語った。「バーミンガムの中心にあり、そして市内で唯一の“プロデュース(創作)劇場”であるこの劇場が、街のあらゆる部分を反映した作品を舞台に載せることは重要です。ザ・レップは多様性と表象の分野で先導的な存在でしたし、そこはさらに良くしていきます。」
フォーリー自身は『サムシング・ロッテン!』の演出も担当する。同作は2015年、ケイシー・ニコロウの演出でブロードウェイ初演され、トニー賞10部門にノミネート。1595年を舞台に、同時代のシェイクスピアに対抗しようともがくニックとナイジェルのボトム兄弟が、新たな演劇形式=ミュージカルを“発明”しようとする物語だ。音楽・作詞はウェイン&ケイリー・カークパトリック、脚本はケイリー・カークパトリックと英国の作家ジョン・オファレルが手がけている。
『サムシング・ロッテン!』―アダム・パスカルと全米キャスト
フォーリーは今回を「新プロダクション」と呼び、英国の新たな観客に向けて「少し書き直し」も入れると説明。とりわけニックとナイジェルを“ブラム(バーミンガムっ子)”の2人にするという。しかし「湯水と一緒に赤ん坊まで捨てる」ような大改変はしないと強調した。「とびきり楽しい、スペクタクルな作品です。」また、シェイクスピアとロイヤル・シェイクスピア・カンパニー(RSC)がこの地域に根ざしていることから、特にウェスト・ミッドランズの観客に響くはずだとも付け加えた。上演期間は2020年10月8日〜31日。
ボブ・ケリーの脚色、デューク・スペシャルの音楽による『プルートで朝食を』は、Landmark Productionsおよびゴールウェイ国際フェスティバルとの共同制作。ザ・レップのメインハウスで9月3日〜26日に上演される。ロンドンのドンマー・ウェアハウスでも共同企画として短期上演が予定されている。
『プルートで朝食を』のフラ・フィー
物語は、北アイルランド紛争(The Troubles)を背景にした心温まる成長譚。フィーが演じるのはパトリック/プッシー・ブレイデンで、失踪した母を探し、テクニカラーの新しい人生を求めて田舎のアイルランドから1970年代のロンドンへ向かう。演出はデズ・ケネディ。ニアム・ペリー、デヴィッド・ガンリー、ケイト・ギルモア、リッキー・オニールも出演する。物語がジェンダー・アイデンティティを扱うことから、制作チームはトランス女性の俳優レベッカ・ルートをコンサルタントとして迎えている。
チャクラバルティの新作戯曲『Calmer』は、ベルグレード・シアター・コヴェントリーとの共同制作として、10月16日〜31日にスタジオで世界初演。レスターは本作で演出家デビューを飾る。愛、罪悪感、家族をめぐる、ダークで可笑しく、生々しくも胸に迫る作品だという。人生がほどけ始める著名な精神科医、その母でセルフヘルプのカリスマ、そして自身の危機に直面する18歳の娘――三世代の女性たちを描く。
新作にはほかに、ザ・レップのアーティスト育成制度「Foundry」を通じてバーミンガム拠点の作家レイチェル・メインウェアリングが開発した『Bright Places』も。多発性硬化症が3人の女性の人生に及ぼす影響を掘り下げ、9月23日〜10月3日にThe Doorで世界初演される。
『Nativity! The Musical』カンパニー
劇場が生み出した季節の人気作2本もザ・レップに帰ってくる。クリスマス期間、メインハウスで『Nativity! The Musical』と『The Snowman』が上演される。
新作創作へのコミットメントの一環として、フォーリーはタニカ・グプタ、ガープリート・カウル・バッティ、テリー・ジョンソン、アシフ・カーン、アニル・グプタとリチャード・ピント、キャサリン・チャンドラー、ケイシー・ベイリーら多数の作家に新作戯曲を委嘱していることも発表。グプタは劇場初のリテラリー・アソシエイトにも任命された。
ドリュー・マコーニー。写真:パメラ・レイス
ザ・レップは、新たに2つのアソシエイト・カンパニーも発表した。バーミンガム生まれの演出家・振付家ドリュー・マコーニーが設立したThe McOnie Companyは、メインハウスでの大作上演に加え、3つの客席空間すべてで新作のシアター・ダンス作品を展開し、バーミンガム拠点のダンサー育成も担う。
もうひとつは、同じくバーミンガム育ちの芸術監督ポール・ハンター率いるTold by an Idiot。ザ・レップのクリエイティブ・ラーニング部門と連携し、同劇団ならではの国際的にも評価の高い参加型プログラムTaught by an Idiot を市内で発展させていく。
2021年に向けては、ツアー公演の戯曲『Gatsby』を2月2日〜20日にメインハウスに迎える。F・スコット・フィッツジェラルドの小説を原作に、マリア・オーベリが演出。ザ・レップと、ブリストル・オールド・ヴィック、Northern Stage、English Touring Theatre、ノーサンプトンのRoyal & Derngate、Lyric Hammersmith Theatre、Oxford Playhouseによる共同制作で、9月にブリストルからツアーが始まる。
Pilot Theatreによるマロリー・ブラックマンの小説『Noughts & Crosses』(現在BBCでTVシリーズ化)の評価高い舞台版も、11月3日〜7日にスタジオでツアーの一環として上演される。
またThe Doorでは、9月にルイス・ドハーティが、彼の「Beast Trilogy」最終章となる一人芝居のSFホラー『Hawk』を上演。デミ・ナンドラの、メンタルヘルス、自死、過激な治療の試みを扱う『Life Is No Laughing Matter』は10月14日〜17日。ストーリーテリングとリップシンク・キャバレーが交差するクィア青春コメディ、ウィル・ジャクソン作『Yours Sincerely』は11月11日〜14日に上演される。さらに、ロンドンのロイヤル・コート・シアターがプロデュースするジャスミン・リー=ジョーンズの受賞作『Seven Methods of Killing Kylie Jenner』が12月1日〜5日にThe Doorで上演される。
サー・ハワード・パンター
ザ・レップは新しい会長として、アンバサダー・シアター・グループ(ATG)の創設者で元共同CEO、そしてロンドンのトラファルガー・スタジオを運営するTrafalgar Entertainment創設者のサー・ハワード・パンターを発表した。
また、新作開発の方向性を共有し形成していく新たなアーティスティック・アソシエイトとして、モハメド・アリ、ロリータ・チャクラバルティ、タイロン・ハギンズ、デビー・イシット、イクバル・カーン、ローナ・レイドロー、ミーラ・サイアル、リチャード・トーマス、セリーナ・トンプソンが名を連ねる。
フォーリーはフリーランスの演出家としての仕事も続けながら、この初のフルシーズンを編成した。ロンドン・ウエストエンドで現在上演中の、オリヴィエ賞ノミネートのコメディ『The Upstart Crow』もその一つだ。
バーミンガム・レップ公式サイト
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