1999年から

信頼できるニュースとレビュー

26

英国演劇の最高峰

公式チケット

お席をお選びください

1999年から

信頼できるニュースとレビュー

26

英国演劇の最高峰

公式チケット

お席をお選びください

  • 1999年から

    信頼できるニュースとレビュー

  • 26

    英国演劇の最高峰

  • 公式チケット

  • お席をお選びください

演劇ニュース

レビュー:「ザ・シェイプ・オブ・ペイン」サマーホール、エディンバラ・フェスティバル ✭✭✭✭

掲載日

作成者

markludmon

Share

痛みのかたち

サマーホール(エディンバラ・フリンジ)

★★★★☆

チケットを予約

明確な原因が見当たらない慢性疼痛の体験を、どう伝えればいいのだろう? 言葉だけでは足りない。けれど『痛みのかたち』で、作・共同クリエイションのレイチェル・バッグショーとクリス・ソープは、描写や比喩(直喩・隠喩)にとどまらず、音・光・色彩を織り交ぜた手法で、それを伝えようと試みる。

一人芝居の土台にあるのは、レイチェル自身が抱えてきた複合性局所疼痛症候群(CRPS)の経験だ。CRPSは理解が進んでいない症状で、はっきりした直接原因がないにもかかわらず、強い痛みが持続することがある。彼女は、CRPSを「普通の痛み」と同じように簡単に対処できると思い込む医師や周囲の心ない(そして的外れな)言葉をウィットで炙り出しつつ、クッションが詰まったフットボールのようなものが体から飛び出していく――といった抽象的なイメージを呼び起こしながら、この症状に対する複雑な感情を説明しようとする。

本作はラブストーリーでもある。レイチェルがある男性と関係を築こうとする過程が語られ、彼は彼女の症状について「どう話すべきか」だけでなく「いつ話さないほうがいいか」も直感的にわかっている。だが結局のところ、クッション入りのフットボールの比喩と同じように、主観的で輪郭の定まらない体験を、完全に言語化して伝えるのはおそらく不可能なのだ、ということが立ち上がってくる。

それでも、演出を務めるレイチェル自身の手腕によって、『痛みのかたち』の強みは、言葉では届かない領域を伝えるための感覚への総攻撃にある。ちらつく照明、方向感覚を揺さぶる映像効果、耳に残るブーンというノイズや脈打つ低音――それらがレイチェルの体験を観客に手渡そうとする。舞台奥には、細かなメッシュのパネル8枚が馬蹄形に配置され(デザイン:マデリン・ガーリング)、そこへ色と形が投影される。映像・照明はジョシュア・ファロ、音楽(サウンド)はメラニー・ウィルソンが手がけ、没入感のある空間をつくり上げている。

何よりも、この作品の力の源は、レイチェル役を演じるハンナ・マクペイクの圧倒的なパフォーマンスだ。落ち着いた飄々とした語り口から、激しい表現力で胸を打つ瞬間まで、振れ幅の大きい演技で観客を引き込む。観終わってもレイチェルの痛みの「かたち」を掴めるのはかすかな程度かもしれない。だが、それが彼女の人生をどれほど衰弱させているかは、忘れがたい感触として残る。

2017年8月26日まで上演

『痛みのかたち』チケット

この記事をシェアする:

この記事をシェアする:

英国演劇の最高峰をあなたの受信箱へお届けします

英国の劇場ニュースサイトで、最新のウェストエンド情報、独占オファー、そして最高のチケットを手に入れるには真っ先にチェックしてください。

いつでも配信解除できます。プライバシーポリシー

フォローする